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1ヵ月ほど前のお客さまのお話です。

確かメールでの問い合わせだったかな・・。
男性からです。

結婚指輪をオーダーメイドで作って欲しい。

そんなご依頼。そこまではよくあるご依頼内容です。

そしてそのメールの中に

将来、結婚を考えていた彼女が急逝されたことが記載されてました。

追悼の意を込めて二人だけのオリジナルのリングをお作りになられたいと・・。


正直、胸が詰まる思いがしました。
どうお声がけをしていいものか・・・。

とにもかくにもご来店をいただきゆっくりお話をお聞きすることにしました。


メールでは相手の顔もお歳もわからないので、ご依頼人の方がどんな
方かも検討がつかなかったのですが、

ご来店されたご依頼様はなんと卒業を間近に控えた学生さんでした。


気丈に振る舞いながら、お相手との出会いから今までのことを包み隠さず
色々と話をしていただきました。

時には少し目を赤くされながら・・。

かける言葉もなく、しっかりと耳を傾けてお話をお聴きさせていただきました。


でも、たくさんの苦悩を抱えながらも前へ向いていこうという強い意志をご依頼人様から
感じました。

心の中ではきっと寂しい思い、やりきれない思いがたくさんあったかと思いますが、
ボクが出来ることはその前向きな意志の少しでも助けになれば・・。

そのような話を経てできあがったのがこちらの指輪です。



お二人の指輪のそれぞれ内側にお互いの誕生石であるアクアマリンとタンザナイトをセッティング
させていただきました。

お渡し後の話は聞けてませんが、きっと墓前に手を合わせてこの指輪を天国の彼女に
差し出されたことかと思います。


ご依頼人様の思いをきっと彼女に届き、彼女も喜んでるかと思います。


この事例を通じて、色々なことを感じました。

色んな人のストーリーに耳を傾け、そして一つの思い出としてジュエリーを作る。

嬉しいことも悲しいことも全部受け入れて目の前にいるひとの思いに寄り添って
ジュエリーを作っていきたい。

そう思いました。  

Posted by kosshii46 at 10:42Comments(0)